WordPressはPHPというプログラムとMySQLというデータベースを使って動作しています。レンタルサーバの簡単インストール機能などを使ってインストールした場合は、推奨される最新のPHPプログラムやデータベースが使われる場合が多いですが、しばらく運用を続けていくと使用しているPHPプログラムやデータベースのバージョンが古くなってくるため、メンテナンスに注意が必要です。
目次
PHPやデータベースのバージョンアップについて
PHPプログラムやデータベースも新機能の導入、セキュリティやパフォーマンスの向上、バグの修正などを理由にある程度の期間でバージョンアップが行われます。
WordPress(ワードプレス)アップデートはPHPプログラムやデータベースのバージョンアップにあわせて行われるため、最新の状態に保つためにはこれらのバージョンもあわせていく必要があります。
PHPのバージョンアップとは?
PHPの開発チームやコミュニティによって通常、一般的なスケジュールに従って行われます。PHPのメジャーバージョン(例: PHP 7.xからPHP 8.xへの移行)とマイナーバージョン(例: PHP 7.2からPHP 7.3への移行)のアップデートがあり、頻度はそれぞれ異なります。
具体的な頻度は以下のようになることが一般的ですが、変更のスケジュールはPHPの開発者やリリースポリシーによって変更されることがあるため、最新情報を確認することが大切です。
メジャーバージョンアップ(Major Version)
PHPのメジャーバージョンアップは、通常1〜3年のサイクルで行われます。これには大規模な言語の変更や新機能の導入が含まれ、互換性の変更もあるため、アップデートが行われた場合、コードを更新する必要があることが多いです。例えば、PHP 7からPHP 8へのメジャーバージョンアップは2020年に行われました。
マイナーバージョンアップ(Minor Version)
PHPのマイナーバージョンアップは、通常数か月から1年程度のサイクルで行われます。これには小規模な新機能の追加、バグ修正、パフォーマンスの向上が含まれます。マイナーバージョンアップは通常、互換性の問題が少なく、比較的スムーズにアップグレードできることが多いです。例えば、PHP 7.2からPHP 7.3へのアップデートは1年ごとに行われました。
データベースのバージョンアップとは?
WordPress(ワードプレス)の公式サイトではMySQL、または MariaDB というデータベースが推奨されています。ここではMySQLというデータベースを例に解説します。
MySQLのバージョンアップの頻度は、MySQLの開発者であるOracle Corporationによって決定され、通常、一般的なスケジュールに従って行われます。MySQLはオープンソースのデータベース管理システムであり、頻繁にアクティブな開発が行われており、新しいバージョンがリリースされる頻度は比較的高いです。ただし、具体的な頻度は以下の要因によって変動することがあります。
メジャーバージョンアップ(Major Version)
MySQLのメジャーバージョンアップは、通常1〜2年のサイクルで行われます。メジャーバージョンアップでは、大規模な変更、新機能の導入、互換性の変更があるため、アップデートが行われた場合、データベーススキーマやクエリに影響を及ぼすことがあります。例えば、MySQL 5.xからMySQL 8.xへのメジャーバージョンアップが行われました。
マイナーバージョンアップ(Minor Version)
MySQLのマイナーバージョンアップは、通常数か月から1年程度のサイクルで行われます。これには新しい機能の追加、バグ修正、パフォーマンスの向上が含まれます。マイナーバージョンアップは通常、互換性の問題が少なく、比較的スムーズにアップグレードできることが多いです。例えば、MySQL 5.6からMySQL 5.7へのアップデートが行われました。
重要!バージョンアップ、アップデートなどメンテナンス前には必ずバックアップをとりましょう。
PHPのバージョンアップ、MySQLのバージョンアップはセキュリティの強化やパフォーマンスの向上を含む重要な改善をもたらすことがあります。なので、データベースのセキュリティと健全性を維持するために、できるだけ早く新しいバージョンにアップグレードすることが推奨されています。
ただし、アップグレード前にPHPのコードとの互換性の確認やデータベースのバックアップの取得、新しいバージョンでの動作をテストすることが重要です。また、各リリーススケジュールは変更されることがあるため、最新情報を確認することも忘れずに行いましょう。
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